台湾、中国無人機を射撃で追い払う⇒中国「中国領内を中国製ドローンが飛行している。騒ぐほどのことではない」
台湾国防部が金門島周辺に飛来した中国の無人機に警告をし、退去しなかった1機に、威嚇射撃を行い追い払ったようだ。蔡英文総統の指示によるものだそうだ。
台湾軍は30日、中国の海岸に近い台湾領内の島付近を旋回していた中国の無人航空機(ドローン)に威嚇射撃を行った。軍の報道官が明らかにした。
ペロシ米下院議長の台湾訪問を受けて中台の緊張が高まる中、こうした威嚇射撃が行われたのは初めて。
台湾を自国領土の一部と主張する中国は、ペロシ氏の訪台後に軍事演習を実施。その一環として中国に近い台湾の島々に繰り返しドローンを飛行させている。
金門防衛司令部の報道官によると、実弾は午後6時(日本時間午後7時)前、二胆島に接近したドローンに向け発射された。ドローンはその後、中国に戻ったという。
ドローンへの威嚇射撃に先立ち、蔡英文総統は「中国の挑発行為」に台湾は自制を示すものの、必要ならば「強力な対抗措置」を取ることもできると訴えていた。
中国側からの反応は今のところない。中国外務省は29日、台湾が実効支配する金門島付近に中国のドローンが新たに侵入したとの台湾国防部(国防省)の発表に対し「騒ぐほどのことではない」と一蹴した。
一方、中国は、台湾国防部の反発について「中国領内を中国製ドローンが飛行している。騒ぐほどのことではない」と一蹴したとロイターは報じている。(参考)
また、中国は台湾の威嚇射撃について反応は示さなかったが、中国のSNSでは、投石や棒で追い払おうとしている様子が映された動画が出回り、それに対して「台湾軍は石で武装しているのか」「台湾の最新の地対空兵器がこれだ」と、台湾を皮肉るコメントが相次いだという。(参考)中国政府は台湾から威嚇射撃を受けたことは隠したいのだろうか?
中国は相変わらずだが、このような対応をとれる台湾を少しうらやましく思った。
2017年に、尖閣周辺で中国のドローンらしき物体を海保が確認し、日本は中国に抗議した。連日、尖閣周辺で挑発する中国公船に対しても日本は抗議するだけ。
武力衝突に発展しそうな対応は避けるべきだが、もう何段階か強く出れないものか。