パキスタン政府「国土の3分の1が冠水」 国連が支援呼びかけ 日本政府も緊急無償資金協力や物資支援、自衛隊派遣も
洪水による甚大な被害を受けているパキスタンだが、パキスタン政府は「国土の3分の1が冠水した」と発表した。パキスタンの国土は日本の約2倍の面積。想像を絶する被害が出ているようだ。
パキスタン、洪水死者1100人超 国土の3分の1水没
パキスタンで6月から続くモンスーン（雨期）の洪水で、同国の国家防災管理局は8月29日、死者が1136人に上ったと発表した。気候変動相は、国土の3分の1が水没していると述べた。AFPBB pic.twitter.com/jMVEThQnBZ— パキスタン政府 (@PakGovJapanese) August 31, 2022
パキスタンでは6月以降の大雨で3300万人が被災、1100人以上が死亡するなど、深刻な状況に陥っています。パキスタンの気候変動相は「国土の3分の1が冠水した」と述べました。多くの人が濁流の前で呆然と立ち尽くしていました。
パキスタンでは、6月以降の大雨で深刻な状況に陥っています。街は辺り一面、冠水していました。街に水が入り込み、水につかりながら移動する人も見られました。濁流を前に、多くの人がぼうぜんと立ち尽くしています。
パキスタン気候変動相
「いま、パキスタンの3分の1が冠水し、3300万人が影響を受けています。それが壊滅的ではないといえるのでしょうか？ これは小さな国の大きさに匹敵します」日本の約2倍の面積を持つパキスタンでは、国土の3分の1が冠水しているというのです。
AP通信によると、パキスタンでは大雨により30日夕方までに1100人以上が死亡しました。国民の約7人に1人、3300万人以上が被災したと伝えています。被災者が避難した場所では、救援物資を求める人だかりができていました。
ロイター通信によると、国土の3分の1が冠水したパキスタンの経済損失は、少なくとも100億ドルにのぼるということです。
国連も支援を呼び掛けた「国連 パキスタン洪水被害支援で220億円拠出計画 協力呼びかけ」。
日本政府は既に緊急無償資金協力を行うことを決定。
本16日（月曜日），我が国政府は，記録的な豪雨による洪水被害を受けたパキスタン・イスラム共和国政府に対し，先に決定した300万ドルに加え，1,000万ドルを上限とする緊急無償資金協力を行うことを決定しました。
我が国としては，同国政府の要請と8月11日に国連が発表した初期緊急洪水対策計画を踏まえ，我が国とパキスタンとの友好関係にもかんがみ，被災者に対する人道的支援のため同国に対し追加的な緊急援助を行うこととしました。
緊急無償資金協力に続き支援を決定。
8月29日、我が国政府は、パキスタン・イスラム共和国における洪水被害に対し、同国政府からの要請を受け、国際協力機構(JICA)を通じ、緊急援助物資(テント及びプラスチックシート)を供与することを決定しました。
我が国としては、人道的観点及びパキスタンとの友好関係に鑑み、被災者の方々を支援すべく緊急援助を行うこととしたものです。
また、パキスタン政府の要請を受け、外務省は「防衛省は，国際緊急援助隊として自衛隊部隊を速やかに派遣するため，所要の準備を進める予定です。」と発表した。（参考）
大変な任務だと思うが、自衛隊の実力をいかんなく発揮して、パキスタンの人々を救ってきていただきたい。