【サンモニ】青木理氏「全主要メディアで国葬には反対だという声が。。。」⇒読売・日経・産経は国葬儀について肯定的な社説
18日にTBS「サンデーモーニング」に出演した青木理氏が「全主要メディアで国葬には反対だという声が圧倒的に高くなっている。全主要メディアですよ!」と発言したうえで「ここまで来ると、故人にとっても好ましくないのではないか。政治決断で今からでも引き返すという決断をすべきじゃないかという気が個人的にはする」と、今からでも国葬儀を取りやめるべきという自論を述べた。
ジャーナリストの青木理氏が18日、TBS「サンデーモーニング」に出演。今月27日に営まれる安倍晋三元首相の国葬について
「決め方がどう考えてもおかしい。国権の最高機関の国会にもはからず、法的根拠もない。しかも閣議決定で決めて、予備費から出す。これ財政民主主義にも反するし、国の遺志を示すという国葬のありようからしてもおかしいし、しかも旧統一教会の問題が出てきて、政治と宗教の怪しげな蜜月でものすごく反発が強まっている」とまとめ、「全主要メディアで国葬には反対だという声が圧倒的に高くなっている。全主要メディアですよ!」と断言した。
その上で「ここまで来ると、故人にとっても好ましくないのではないか。政治決断で今からでも引き返すという決断をすべきじゃないかという気が個人的にはするけど、まあ、しないだろう」と話し、「内心の自由の侵害、思想信条の自由の抑圧が断じて起きないように、メディアがひるまずに監視を続けることに尽きるのかな」と語った。
メディアが反発しているから国葬儀を取りやめろという意見には違和感しかない。これではメディアの意見が政治決定を左右すると述べていることになる。あくまでも政治に対して反映されるべき意見は民意でなければいけないはずだ。確かにメディアの報道が民意を左右し、残念ながらその民意もいまや反対意見が上回っている。だからといってメディアが反対しているから国葬儀をやめろというのは報道側の傲慢な意見だ。
青木氏は「全主要メディアで国葬には反対だ」というが、本当にそうだろうか?五大紙の社説を見てみよう。
読売新聞は9月9日に「安倍氏の国葬 追悼の場を静かに迎えたい」という社説を配信し、冒頭で「長期間、首相の重責を務めた人の追悼のあり方を巡り、世論が二分されて政争めいた状況になっているのは、残念なことだ。日本の現状は海外にどう映っているのだろうか。」と報じている。また、7月16日には「安倍氏国葬に 内外の悼む声を踏まえた判断」と報じていた。
日本経済新聞も7月22日に「[社説]広く国民の理解を得る国葬に」を配信し「政府が安倍晋三元首相の国葬を9月27日に都内の日本武道館で行うと閣議決定した。内政や外交の実績を総合的に評価した判断は理解できるが、国内には国葬への慎重論もある。運営方法の透明性を高め、広く理解を得られる形での実施をめざしてほしい。」と報じている。
産経新聞も9月1日に「安倍元首相の国葬 万全尽くし堂々と実施を」を配信し、次のように報じている。
国葬を決めた理由として「(安倍氏が)民主主義の根幹たる国政選挙を6回にわたり勝ち抜き、国民の信任を得」て、憲政史上最長の8年8カ月間、首相を務めたことや戦略的外交を主導して平和秩序に貢献した「歴史に残る業績」を挙げた。妥当な認識を、丁寧に説明したといえる。
各国で服喪や議会の追悼決議が行われるなど、安倍氏が国際的に広く悼まれた点も挙げた。岸田首相は、参列する各国要人との会談に努める意向も示した。
各国の弔意に最大限の礼節で応えるのは当然で、国葬は最もふさわしい形式である。首相は葬儀委員長として、安倍氏を堂々と送ってもらいたい。
いずれも国葬儀の実現を望んだ社説だ。
それに対して、朝日新聞は「(社説)安倍氏「国葬」 疑問は膨らむばかりだ」「(社説)「国葬」国会質疑 首相の説明 納得に遠く」を配信し、国葬について批判的に報じている。
毎日新聞も「社説:説明なき「国葬」 これでは納得ができない」「首相の「国葬」国会説明 疑念の核心答えていない」と報じ、朝日新聞と同じく国葬について批判的に報じている。
これのどこが「全主要メディアで国葬には反対だ」なのだろうか。むしろ、五大紙でいえば国葬儀を肯定的にとらえている新聞社の方が多い。テレビのワイドショーで、国葬儀反対派のコメンテーターの意見を連日垂れ流しているだけで、全メディアが国葬儀を反対しているというのは出鱈目だ。
サンデーモーニングはまたもミスリードをしている。こういった偏向番組に民意が左右されていると思うと残念でならない。