【是非とも国連に向けて発信を願う】慰安婦像の撤去運動を行う、韓国の国史教科書研究所所長が「少女像は偽りと憎悪の象徴」
韓国で慰安婦像の撤去運動が行われている。その理由は「嘘だから」だ。抗議活動を行っている、韓国の国史教科書研究所所長の金柄憲氏がデイリー新潮に寄稿していた。
前述略
「碑文の内容はすべてうそ」
「慰安婦詐欺もう止めよ!」と書いた横断幕設置とユーチューブ配信のためのスマートフォンのセッティングなど集会の準備を終え、少女像の台座に刻まれてあった碑文を読んでみる。2020年9月にこの少女像の除幕式が行われたが、その10日後、ミッテ区は一度、撤去命令を出しているのだ。その理由がこの碑文にある。問題になった文章はこう書かれている。
「第2次世界大戦中、日本軍はアジア太平洋地域で無数の少女と女性を強制連行し、彼女たちに性奴隷生活を強いた」
碑文の通りなら、慰安婦たちは日本軍に拉致され、戦時性暴力のもと性奴隷生活を強要された「戦争犯罪被害者」になる。そして少女像はそうした被害者を象徴する造形物ということになる。
しかし碑文の内容はすべてうそである。
少女像もうそ
国際紛争の進行中に敵軍や占領軍により行われた拉致・強姦・殺人などの行為を一般的に戦争犯罪と呼ぶ。だが当時、朝鮮は日本の占領地でなかったばかりか、朝鮮の女性は日本国民でもあった。さらに日本軍慰安所は占領地女性に対する戦争犯罪防止のために設置・運用された合法的な売春空間であり、慰安婦は慰安所の経営者と契約を結んだ後、身分証明書の発給を受けて出国しており、現地に到着してからは領事館・警察に各種書類を提出して営業許可を得て金を稼いだ職業女性たちだった。戦争犯罪の被害者という主張は通らない。
少女像も同様にうそだ。少女像の作家、金運成・金曙ギョン夫妻の『空いた椅子に刻んだ約束』という本には、「日本軍の甘言に乗ったり強制的に戦場に連れて行かれた10代初めから中ごろの幼い女性を作品で表現するため、11歳の自分の娘をモデルに、13歳から15歳の少女の姿として少女像を製作した」と書かれている。
しかし当時、日本軍慰安婦は17歳以上でなければ営業許可を得られなかった。だから13~15歳の少女が日本軍慰安婦になることはできない。日本軍に連れ去られたという話も、13~15歳の少女という話もみんなうそなのだ。
中略
問題の本質は「貧困」
このようにコリア協議会はこの契約内容も無視し、あらゆる手段を使って永久存置させようと、ゴリ押しの活動を展開している。ウィーン条約違反の日本大使館前の少女像設置や「集会・示威に関する法律」(集示法)に反する30年間の水曜デモとなんら変わらないやり口だ。韓国には「水が漏れるヒョウタン(器)は外で使っても水が漏れる」(訳注:自分の家でさえ問題のある者は外でも問題を起こすという意味)ということわざがあるが、その通りになってしまった。慰安婦問題の本質は貧困である。かつて国が貧しく、親も貧しかったため、家族のために自ら犠牲になったり、親がわずかばかりの金を受け取って自分の子を歓楽街に送り込んだりした。彼女たちが慰安婦になった経緯は多様だが、それはほとんどが貧困のために起きた、恥ずかしくも悲しい私たちの自画像である。
不幸な歴史も歴史なのであり、記憶し反省しなければならないのは当然だが、必ず歴史的事実を前提にしなければならない。しかし、これまで正義連が主導した慰安婦運動は、慰安婦の歴史を丸ごと歪曲・捏造してきた。慰安婦少女像はこうして捏造された情報を基に製作された偽りと憎悪の象徴なのである。
うそを基にした表現まで尊重するべきなのか
少女像は現在、韓国国内に150体、海外に34体も設置されている。その上、日本では「表現の不自由展」という名の企画展にまで登場し、多くの人々に慰安婦に対する歪曲された認識を植え付けている。この展示は既に京都、名古屋、神戸に巡回し、さらにさまざまな都市に場を移しながら続くというので心配でならない。
金氏の主張は日本の主張と同じだ。金氏はこの主張をもとに韓国内を中心に慰安婦撤去デモを行っているようだが、できることなら国連に向けて発信していただきたい。
韓国の聯合ニュースは6日、次のように報じていた。
国連の自由権規約委員会は6日(現地時間)、日本の自由権規約の履行レベルの審議終了を受けた報告書で、旧日本軍の慰安婦問題に対する日本の取り組みについて「進捗が見えない」と遺憾の意を示すとともに、加害者の処罰や公式謝罪などを改めて促した。
この報道が事実なら、国連は韓国の主張を受け入れてしまっている。国内で慰安婦問題の嘘について抗議するのも結構だが、韓国の嘘に騙されてしまっている国連に向けて「歴代韓国政府と正義連は嘘をついている」と、是非とも発信していただきたい。
なんなら日本政府も金氏をバックアップしてあげてもいいと思う。