自民・佐藤氏、共同通信記事を「ミサイル防衛と反撃能力とのマッチングを理解していない典型的な記事」と指摘⇒地方紙は共同記事をそのまま引用
共同通信が「南西諸島の迎撃部隊3倍に ミサイル防衛増強計画」という記事を配信した。
記事では、南西諸島の迎撃部隊3倍にするなど、ミサイル防衛増強計画を紹介したうえで「政府はBMDだけでミサイルを防げないとして反撃能力を検討しており、計画との関係を問われそうだ」としている。
日本を狙う弾道ミサイルを迎撃する「弾道ミサイル防衛(BMD)システム」に関し、政府が2031年度末までに目指す増強計画の概要が4日、判明した。地上の迎撃網を強化するため、新たに陸上自衛隊の14の地対空部隊にミサイル迎撃能力を付与。特に中国に備える南西諸島を重視し、沖縄県の6部隊、鹿児島県・奄美大島の1部隊に配備する。既存の沖縄本島にある航空自衛隊の4部隊と合わせ、3倍近い計11部隊の態勢となる。
年内に策定する国家防衛戦略(現防衛計画の大綱)などに盛り込む。政府はBMDだけでミサイルを防げないとして反撃能力を検討しており、計画との関係を問われそうだ。
これに対して、自民党のヒゲの隊長こと、佐藤正久外交部会会長が「ミサイル防衛と反撃能力とのマッチングを理解していない典型的な記事」と指摘。
【ミサイル防衛と反撃能力とのマッチングを理解していない典型的な記事→南西諸島の迎撃部隊3倍に ミサイル防衛増強計画。一方、反撃能力を検討しており、計画との関係を問われそうだ】
日本は米軍と違い、ミサイル防衛が主体、やむ得ない場合に反撃能力を行使する https://t.co/PejXqm3hW8— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) December 4, 2022
ロイターはミサイル防衛と反撃能力について、次のように報じていた。
政府が保有を検討する反撃能力(敵基地攻撃能力)の定義案が判明した。「自衛権行使の3要件」を満たす場合に発動すると強調。「相手からミサイルが発射される際」に、ミサイル防衛網で防ぎつつ反撃能力を行使し、さらなる武力攻撃を防ぐとした。
引用元 反撃能力、定義案が判明
読売新聞はこう報じている。
政府見解は、日本の安全保障環境について、中国や北朝鮮などを念頭に、「ミサイル戦力を質・量ともに強化し、関連技術と運用能力を向上させている」と分析。「ミサイル防衛網だけで完全に対応することは困難だ」と指摘した。
そのうえで、反撃能力の行使は憲法と国際法の範囲内で、専守防衛を堅持し、「先制攻撃は許されないとの考えに一切変更はない」と強調した。
反撃能力は「万やむを得ない必要最小限度の自衛措置」で、その対象は、攻撃を軍事目標に限定している国際法を順守しつつ、「個別具体的な状況に照らして判断する」とした。
両紙は佐藤氏の主張とほぼ同じ内容を報じている。というか、政府見解をそのまま伝えているだけだ。
共同通信の報道は、なんとかあらを探そうと必死な様子が透けて見える。ちなみに、多くの地方紙が共同通信の記事をそのまま引用し配信している。