【県知事との温度差】沖縄有事の増援強化に「地元では危機をリアルに感じている」「5年間というのはスパンとしてはのんびりしているのでは」
産経新聞が13日に「政府が月内に閣議決定する「安保3文書」の改定に合わせ、沖縄県など南西諸島での有事の際に県外から増援する機動展開能力を強化するため、令和5年度以降5年間で輸送船舶8隻、輸送機・空中給油機計16機を増強することが13日、分かった。これまで宮古島や石垣島など先島諸島への部隊移動には約1カ月を見込んでいたが、台湾有事が南西諸島有事に波及することをにらみ大幅な短縮を目指す」(参考)と報じたのだが、沖縄では「5年間というのはスパンとしてはのんびりしているのではないか」という声が上がっていることを夕刊フジが伝えた。
政府は、沖縄県など南西諸島での有事の際、県外から増援する機動展開能力を強化するため、2023年度以降の5年間で輸送船舶8隻、輸送機・空中給油機計16機を増強することが分かった。産経新聞が14日朝刊で報じた。習近平国家主席(総書記)率いる中国が台湾への野望を強めるなか、「5年間」というペースでいいのか。
中略
習氏は「異例の3期目」を決めた10月の共産党大会で、台湾統一について、「武力行使の放棄は絶対に約束しない」と明言した。「台湾有事は日本有事」といわれるなか、沖縄の地元はどう見ているのか。
八重山日報編集主幹の仲新城誠氏は「石垣市議会や与那国町議会が開かれるたびに、必ず議員が『台湾有事』について取り上げるなど、地元では危機をリアルに感じている。『台湾有事』はダイレクトに石垣島や与那国島の有事につながりかねない。政府はここにきて、ようやく真剣な感じで取り組み始めている気がするが、5年間というのはスパンとしてはのんびりしているのではないか」と語った。
引用元 南西諸島有事の増援強化「5年間」は遅すぎないか 政府が「防衛力整備計画」で自衛隊輸送手段拡充 沖縄の「地元はリアルに危機感」仲新城氏
石垣市議会や与那国町議会があげられているが、台湾に近い地域は相当に危機感を感じていると考えられる。しかし、一方では玉城デニー知事は那覇市に拠点を置く陸上自衛隊第15旅団の部隊増強を検討する際に「自衛隊が態勢を強化するのであれば、その分のアメリカ軍の負担の比重は軽くするべきだ」と訴えていた。
同じ沖縄県でも、県知事と石垣市や与那国町などとではこれだけ温度差があるのかと感じた。もちろん沖縄本島にも台湾有事の危機感を持っている人は多くいるだろう。
今ツイッター上では琉球新報が過去に「辺野古移設反対が多数を占めた県民投票の結果を受けても、安倍政権が「基地負担を軽減するため辺野古に新基地を造る」と沖縄を愚弄(ぐろう)する言葉を吐き続けるなら、もはや島はさらなる苦難を覚悟で独立を志向したほうがいいのかもしれない。その場合、沖縄が味方に付けるべき相手は中国、ロシア、北朝鮮のうちの1国。または3国全て」(元記事)と主張したことが話題となっているが、つまりはそういうものなのかなぁと考えさせられる。