撃墜した気球について、ブリンケン国務長官「情報は議会だけでなく同盟国や友好国とも共有していく」ライダー報道官「中国の大規模な監視気球プログラムの一環だ」
米軍が撃墜した中国の気球が回収され、米国防省は破片を回収し解析を行っている。気球がどのような目的で飛ばされていたかを調べている中、ブリンケン国務長官は気球に関する情報を同盟国や友好国と共有する考えを示した。
同様の気球が確認されたのは米国だけでなく、これまで日本や中南米上空などでも確認されていた。
アメリカのブリンケン国務長官は8日、偵察用と判断し撃墜した中国の気球に関する情報を同盟国や友好国と共有する考えを示しました。
「(撃墜した偵察用気球の)情報は議会だけでなく同盟国や友好国とも共有していく。中国の気球に関しては、すでに世界の数十カ国と情報を共有している」(ブリンケン国務長官)
ブリンケン国務長官は8日、NATOのストルテンベルグ事務総長とウクライナ支援や中国問題について協議しました。
ブリンケン長官は会談終了後の記者会見で、偵察用と判断して撃墜した中国の気球の部品を回収し、分析を進めているとした上で、調査結果は同盟国や友好国とも共有していく考えを示しました。また、アメリカが中国の気球に関して入手した情報は、すでに数十カ国と共有していると述べました。
NATOのストルテンベルグ事務総長は、中国はヨーロッパでも情報収集活動を活発化させていると指摘した上で、警戒が必要だと述べました。
おそらく、中国の偵察気球だろうことは、殆どの方々が思っているところだと思うが、米国防総省のパット・ライダー報道官が気球について「中国の大規模な監視気球プログラムの一環だ」との見方を示したと報じられた。
米国防総省のパット・ライダー報道官は8日の記者会見で、米上空を飛行したものと同様の偵察用気球が、過去数年間に東アジアなど世界各地で確認されているとし、「中国の大規模な監視気球プログラムの一環だ」との見方を示した。米国は、日本を含む同盟国などと情報共有を進め、飛行目的などの解明を急ぐ構えだ。
8日付の米紙ワシントン・ポストは、複数の米当局者の話として、気球の一部は中国海南省を拠点にした空軍の運用によるもので、日本や台湾、インド、ベトナム、フィリピンなどの軍事情報を収集してきたと報じた。
気球には光学センサーやデジタルカメラ、衛星通信などの機能を備えているとの見方も示した。人工衛星より詳しい情報は得にくいものの、地球を周回する衛星に比べ、気球は長時間、同じ上空にとどまることができる利点があるとした。
ライダー氏は同様の気球がこれまで、東・東南アジア、欧州、南米の各地で発見されたことを明らかにした。カリーヌ・ジャンピエール大統領報道官は8日、記者団に「他国の主権を侵害することもあった。我々は同盟国や友好国と連絡を取り合っている」と述べた。
これからより詳しい解析が成されるとは思うが、中国が「米国は嘘をついている」などと猛反発してくることは目に見えている。日本政府も過去に気球が上空を通過しているので、事実が判明し次第、厳しく中国を糾弾してほしいが、外務省と林外相ができるだろうか?心配になってきた。