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【中小企業の賃上げ】公明・伊藤議員「下請けの建設技能者の賃金引き上げが不十分」「労務単価増、下請けへの反映必要」




国会で賃上げに関する議論が行われていて、中でも「雇用7割占める中小企業の賃上げが極めて重要」と西村康稔経産相。

大手企業とその子会社ならば体力もあるため、労働者の賃上げの実現は可能であるかもしれないが、中小企業にとっては中々難しい問題だ。「最低賃金引き上げろ」「支援しろ」と野党議員などは訴えるが、実質どのような有効的な支援があるかを述べる人は少ない。特に最低賃金の引き上げは中小企業にとっては死活問題だ。国が支援するにしても限界がある。根本的に考え、最低賃金を引き上げるためには、中小企業に資金が回る方策を議論しなくてはいけない。

そんな中、公明党の伊藤渉衆議院議員が公共工事を例に挙げて、下請け業者に適正な価格が届くように訴えた。

 

労務単価増、下請けへの反映必要

衆院予算委で伊藤(渉)氏

衆院予算委員会は27日、岸田文雄首相らが出席して、内外の諸情勢をテーマに集中審議を実施し、公明党の伊藤渉氏が中小企業の賃上げに関して質問に立った。

伊藤氏は、国や自治体が公共工事の予定価格を算出する際の基準賃金「公共工事設計労務単価」について、公明党の要望を踏まえ、全国・全職種平均で5・2%の引き上げが3月から適用されることを評価。その上で、下請けの建設技能者の賃金引き上げが不十分と指摘し、「ここに届くよう発注単価の適正化の取り組みを一層強力に推進してほしい」と訴えた。

斉藤鉄夫国土交通相(公明党)は、自治体に向けた適正価格での公共工事の発注のほか、民間工事においても下請けとの適正な契約を促進していくと述べた。

また伊藤氏は、原材料高によるコスト増加について、取引価格に転嫁できるよう取引調査員(下請Gメン)の増強なども求めた。西村康稔経済産業相は、中小企業の賃上げに向けて「価格転嫁への取り組みは何より重要だ」と述べ、全力で取り組んでいく考えを示した。

参考;衆議院インターネット審議中継  2023年2月27日 (月) 予算委員会

公共工事の労務単価は上がっているが、現場で働く労働者には反映されていないと伊藤氏は訴えた。建設業のみならず、あらゆる職種にも共通することだ。特に建設業が酷いと伊藤氏は指摘する。

大手企業が下請けと契約する際に、安い金額で契約をしていては下請け業者の賃金が上がらないのは当然だ。大手企業が内部留保を多く抱えられた理由には、下請けに安く仕事をさせていた側面も大いにあると考える。独立した飲食業などの中小企業は、理解を得るのに勇気がいるかもしれないが、販売価格等を値上げして対応できるだろうが、こういった下請け業者は、多少の交渉は可能かもしれないが、殆どは元受けの提示した金額で仕事を受けるしかないのが現状だ。政治がそこに介入して、適正価格で契約されているかを監視することは、少なくとも、下請けを生業としている中小企業も賃上げ実現に繋がるのではないかと考える。

ただ、「最低賃金をあげろ」「中小企業に支援しろ」と訴え「政府はどう考えているのか」と問うだけでなく、どうやったら中小企業に資金が回るか、こういった具体的な提案をどんどん提示し、議論を深めて賃上げを実現させていって欲しい。







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