【もう関係改善したつもり？】「三・一独立運動」の式典で、尹大統領「日本は協力するパートナーに変わった」
韓国で「三・一独立運動」の式典が行われ、尹大統領が演説で「日本は過去の軍国主義の侵略者から普遍的な価値を共有し、安全保障や経済、グローバルな課題で協力するパートナーに変わった」と語った。もう日本との関係が改善したと思っているらしい。日本も歩み寄りの姿勢を見せているから仕方ないのかもしれないが。
昨年の文前大統領の演説では、日本に対し「歴史を直視し、歴史の前で謙虚にならなければならない」と語られていた。
朝鮮半島を日本が統治していた１９１９年に起きた「三・一独立運動」を記念する韓国政府の式典が１日、ソウルで開かれた。尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は演説で「日本は過去の軍国主義の侵略者から普遍的な価値を共有し、安全保障や経済、グローバルな課題で協力するパートナーに変わった」と強調した。
昨年５月に就任した尹氏による独立運動記念日の演説は初めて。尹氏は演説で「特に深刻な北朝鮮の核危機など、安保危機を克服するため、韓米日間の協力がいつにも増して重要になっている」と指摘。「普遍的価値を共有する国々と連帯する」重要性も訴えた。日本に対する批判や、政策や懸案に関する直接的なメッセージはなかった。
核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に対抗した日米韓安保協力の強化に向け、尹氏は、いわゆる徴用工訴訟問題でも解決案の準備を進めるなど日韓関係の早期改善を目指している。
韓国で例年３月１日は民族主義や反日感情が高まる節目の日ではあるが、尹氏は独立運動家が求めた「自由」というキーワードから、日本とも共有できる「普遍的価値」をすくい取り、日米韓の連帯に結び付けようとした。
たった一年で、政権が変わっただけで日本に対する価値観がここまで変わってしまうから逆に信用できないのだ。もし、尹政権が本当に親日だとしても、次期政権がまた反日政権になれば再び関係が悪化するだろう。ここで日本が譲歩して謝罪をしたら、反日政権誕生の際には足元をすくわれかねない。韓国との関係は、竹島問題の解決や歴史認識が一致するまで、これまでの政権がとってきた態度のように丁寧な無視をしていかなければならないのだ。もちろん韓国が心を入れ替えて真に日本との関係改善を望むというのは悪い話ではないが、少なくても竹島問題や歴史認識について解決させなければ、これ以上の歩み寄りは危険だ。