【日本のメディア聞いてますか?】『35年ICE車販売禁止に暗雲 独伊などが反対姿勢』イタリア「EV車をゼロ排出達成に向けた唯一の手段とすべきでない」⇐これ、豊田会長が言ってた言葉と同じですよ
「欧州で加速するEⅤ化」「日本の自動車メーカーは世界に後れを取っている」電気自動車を巡り、メディアやジャーナリストからこんな声があがっていた。しかし、自工会・豊田章男会長は「電動化車両はEVだけではない」と訴え、報道を非難していた。
返す刀でメディアもバッサリ切った。電動化車両のなかにハイブリッド(HV)や、プラグインハイブリッド(PHV/PHEV)も含まれているのに、報道を見ると電気自動車しか販売出来ないようなミスリードをしているという。
これはもう、報道するメディア側に大きな問題があります。大手メディアの記者は勉強不足のため、電動化車両にハイブリッドやプラグインハイブリッドも含まれることを認識していない。
結果、少なからずそうした報道を見た人が、東京都は2030年からすべて電気自動車になると理解している。
そんな中、欧州連合(EU)域内で販売される乗用車および小型商用車(LCV)の新車を全てゼロエミッション車(ZEV)とする法案を巡り、ドイツとイタリアが「電気自動車(EV)をゼロ排出達成に向けた唯一の手段とすべきでない」と指摘して反対に回るそうだ。ポーランドも反対を表明していて、ブルガリアは棄権する方針を示しているという。
ドイツとイタリアは2月28日、2035年までに欧州連合(EU)域内で販売される乗用車および小型商用車(LCV)の新車を全てゼロエミッション車(ZEV)とする法案を巡り、現行案のままでは支持しない意向を明らかにした。ポーランドとブルガリアも反対姿勢を示し、法案成立に暗雲が垂れ込めている。
この法案は、新車の二酸化炭素(CO2)排出量の平均値を乗用車では対21年比で55%、LCVでは同50%減らし、35年までに100%削減することを義務付けるもの。同年以降は事実上、ガソリン・ディーゼル車などの内燃エンジン(ICE)車に加え、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の新車も販売できなくなる。
ドイツのウィッシング運輸・デジタル相は今回、合成燃料「eフューエル」のみで走行するICE車の新車登録が許可されない限り、法案を支持しないと表明。同国が支持に回れるよう、欧州委員会に対し拘束力のある対応を求めている。
一方、イタリアの環境・エネルギー安全保障省は、移行期において、電気自動車(EV)をゼロ排出達成に向けた唯一の手段とすべきでないと指摘。環境目標は、雇用と生産への悪影響を避ける必要があるとしている。
なお、ポーランドも既に反対姿勢を表明。ブルガリアは棄権する方針を明らかにしている。
この法案は先に欧州議会で可決され、EU理事会の採決は3月7日に予定されている。EU理事会での承認には、EU人口の65%以上を代表する加盟15カ国以上の同意が必要となる。
まさにドイツイタリアの主張は豊田会長の考えそのもので、トヨタをはじめとする日本のメーカーがとってきた方針は決して非難されるものではなかったのだ。
今回のドイツイタリアの表明は日本のメディアからしたらはしごを外されたと同じで、さぞかし面を食らっただろう。EU理事会の採決が注目されるが、もし可決されなかった場合には、さんざんトヨタをはじめ、日本の自動車メーカーを非難してきたメディアはお詫びをするべきではないだろうか。