サル発言について、長妻政調会長「党の考え方ではない。議論をしていくことは重要だ」他の野党からも非難の声あがる
立憲民主党の小西洋之参議院議員の憲法審についての「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」発言に対し、同党の長妻昭政調会長が「党の考え方ではない。議論をしていくことは重要だ」と言及した。長妻氏は発言について「報道で見ただけなので、事実関係をまず確認したい」とも述べていたそうだ。
発言について小西議員はオフレコだったことと撤回していたことをツイッターで主張している。
立憲民主党の長妻昭政調会長は30日の記者会見で、同党の小西洋之参院議員が、週1回の開催が定着している衆院憲法審査会を念頭に「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」「野蛮だ」などと発言したことについて「報道で見ただけなので、事実関係をまず確認したい」と述べた。
長妻氏は、定例日開催の否定が党の見解であるかとの問いには「党の考え方ではない。議論をしていくことは重要だ」と言及。ただ「私どもが申し上げている議論の優先順位が、なかなか飲み込まれないままの開催になっているのは大変、不本意だ」とも語った。
小西氏は「サル」発言を報じた報道機関に関して「放送法に違反し偏向報道を続けるNHKとフジテレビに対し、放送法などあらゆる手段を講じて、その報道姿勢の改善を求めたい」とツイッターに投稿している。長妻氏は、この投稿に関しても「いま初めて話を聞いたので、事実関係を確認し、どういう意図でそういうことを書いたのか確認したい」と述べるにとどめた。
野党筆頭幹事を務める立憲民主党の中川正春元文部科学相は「私自身も納得していない。本人に確認した上で対処したい」と述べていた。
さて、立憲民主党がどのように判断するか見ものだ。これがもし自民党議員の発言だったとしたら、烈火のごとく批判して、議員辞職を求めたと考えられる。
他の野党からも批判の声があがる。
維新の三木圭恵氏は「衆院憲法審に対する侮辱ではないか。謝罪を求めるべきだ」「私たちは真剣に議論を積み重ねてきている。それをサルだの蛮族だのといわれると我慢ができない」などと小西氏を批判した。また、「立民は『論憲』と言ってきたが、小西氏の発言は論憲と相いれるのか」として、野党筆頭幹事を務める立民の中川正春元文部科学相を追及した。
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国民民主の玉木雄一郎氏も「与野党合意の中で真摯(しんし)な議論を重ねてきた衆院憲法審に対する冒瀆(ぼうとく)だ。強く抗議するとともに、発言の撤回と謝罪を求めたい」と述べた。
有志の会の北神圭朗氏も抗議の意を示した上で、小西氏が自らを「憲法学者」と称したことに着目。「私が唯一、驚いているのは、『憲法学者だった』というふうにおっしゃっているので、これも合わせて確認をしていただければ」と要求する場面もあった。
自民党からも批判の声があがっている。安倍派の塩谷立会長代理は「とんでもない発言だ」と語った。
自民党安倍派(清和政策研究会)の塩谷立(しおのや・りゅう)会長代理は30日、立憲民主党の小西洋之参院議員が週1回の開催が定着している衆院憲法審査会を念頭に「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」「野蛮だ」などと発言したことについて「とんでもない発言だ」と述べた。党本部で開いた派閥総会後、記者団に語った。
塩谷氏は総会に先立つ幹事会で、小西氏の発言に対する批判が出たことを明らかにした上で「衆院がだいぶ怒って『なんとかしろ』と言っているようだが、淡々とやるしかない」と述べた。
別の安倍派幹部は「小西氏を参院憲法審の野党筆頭幹事から差し替えるぐらいしないと、衆院側は納得しないのではないか」と語った。
現在立憲民主党は小西議員を筆頭に、総務省の行政文書を巡る問題で、高市早苗経済安全保障担当相を追及し非難しているが、張本人の不適切発言で非難する側から非難される側に逆転してしまった。
泉健太代表は今のところ反応をしていないようだが、どのような反応を見せるかも注目したい。