モリソン豪首相が「安倍総理は私と世界の指導者の模範だった」と惜しみ、豪州を対中強硬国家に変えた安倍総理!まさに安倍総理により「日豪同盟」ができた!必ずや第三次政権で日・オーストラリア関係の更なる深化を!
安倍総理は長期政権の間、多くの外交成果を上げてきた。多くのメディアは、安倍総理の外交成果=アメリカのトランプ大統領との関係として取り上げるが、安倍総理の外交成果は、当然のことながら対米関係のみではない。
長期政権の間、多くの国家との関係は深まった。代表例の一つは我国とオーストラリアとの関係だ。特に、安倍政権によって、豪州は親中から反中へと転換し、我国の掲げる「インド太平洋パートナーシップ」を採用するまでになっている。
第一次安倍政権時に着手していた日豪関係の強化
安倍総理が日豪関係の強化に取り組み始めたのは、第一次安倍政権の時からだ。その際、日本とオーストラリアとの間で締結されたもので重要なものが、「安全保障協力に関する日豪共同宣言」(以下、日豪共同宣言)だ。
この日豪共同宣言は、2007年、3月に安倍総理とオーストラリアのハワード首相との間で署名されたもので、「包括的な戦略関係」を構築することを目的にし、日本側の視点で見れば、アメリカ以外の国と安全保障関係の強化を明文化した戦後初めての例となった。
そして、この日豪共同宣言を経て、日豪物品役務相互提供協定(ACSA)を締結した。このACSAの締結は、日本にとって、アメリカに次いで2か国目の締結だった。(参考)
安倍総理は、メディアが報じるようなアメリカ一辺倒の外交を展開していたわけではない。第一次、第二次政権を通じて安倍総理は、目まぐるしく変わる国際社会において、日本が存在感を示せるよう、マルチな外交を展開していたのだ。
安倍総理がオーストラリアとの強化した関係は、安全保障分野のみではない。経済分野においても関係の強化を図っていた。
経済関係を一層深化させた日豪EPA!
日本とオーストラリアとの間には、1957年に締結された日豪通商協定が、長らく両国間で最も重要な経済条約だった。
安倍総理は、オーストラリアのアボット首相(当時)と2014年4月に日豪EPAの交渉の大筋合意を確認した。(参考)
そして、2014年7月、オーストラリアを訪問した安倍総理とアボット首相(当時)と、日豪EPAに調印した。日豪EPAは、物品関税の撤廃・削減のみを目的にするものではなく、投資や知的財産権保護に関しても共通ルールも定めた包括的なものであった。
この日豪EPAは、日本とオーストラリア両政府が実施し、2005年に完了した共同研究では、その経済効果は、6500億円に相当するとされている。
日本とオーストラリアの安全保障のみならず、経済関係をも深化させた安倍総理。その安倍総理が辞意を表明した後、オーストラリアのモリソン首相が反応を示した。
オーストラリアから送られた安倍総理へのメッセージ
安倍総理が辞意を表明した後、モリソン首相が、Twitterで即座に反応した。
Australia is thankful for the true friend we have had in Shinzo Abe as Prime Minister of Japan. His leadership, wisdom, generosity and vision have championed the cause of peace, freedom and prosperity in our region and the world more broadly. pic.twitter.com/GCdRo371ru
— Scott Morrison (@ScottMorrisonMP) August 28, 2020
モリソン首相からのメッセージに対して、安倍総理もお礼のメッセージを送っている。
Thank you, ScoMo, for your heartwarming message.
My dear friend, we share so many good memories, including the wreath laying ceremony in Darwin, which I will never forget. https://t.co/ePMMF2lIiS— 安倍晋三 (@AbeShinzo) August 31, 2020
安倍総理がモリソン首相のことをScoMoと呼んでいるところを見ると両首脳の関係は良好だったことが伺える。実際、モリソン首相は、「多くのリーダーたちとたくさんの会議をしたが、安倍総理との議論は、おそらく私にとって、これまで一番興味深く、洞察に満ちた会話だった。安倍総理はアジア太平洋地域に長らく存在し、今や大先輩となっている。彼は経験から得た深い知恵をもっている。それは本当に役立ってきたし、私は頼りにしてきた。」と絶賛している。(参考)
そして、その後9月8日、両首脳は改めて、日豪首脳電話会談を行った。
9月8日午後4時30分頃から約30分間、安倍晋三内閣総理大臣は、スコット・モリソン・オーストラリア連邦首相(The Hon. Scott Morrison, MP, Prime Minister of the Commonwealth of Australia)と電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
冒頭、安倍総理大臣から、内閣総理大臣の職を辞することになったことを説明するとともに、モリソン首相の友情と協力への謝意を述べました。これに対し、モリソン首相からは、真の友人である安倍総理は自分やその他の世界の指導者にとっての模範であり、様々な教えを授けてくれた、その教えによって地域の課題についての理解を深めることができたとの反応がありました。
また、両首脳は、ダーウィンにおいて共に献花を行ったことにも触れながら、今や日豪関係がかつてなく強固になったとの認識を確認しました。
(略)
引用元 日豪首脳電話会談
驚くべきはここだ。モリソン首相は、またしても、安倍総理を自分やその他の世界の指導者にとっての模範と位置付けたのである。よほど、安倍総理の外交的な知見から学ぶところが大きかったのだろう。
こういう総理が明治維新以降いたのか?いや、おるまい。
安倍総理は、第一次、第二次安倍政権を通じて、日豪関係の包括的な深化に取り組んできた。安倍総理の後継総理に就く菅官房長官には、安倍総理が深化させた日豪関係をより一層深化させて頂きたい。
そして、安倍総理には、一日も早い持病からの回復、そして叶うならば、第三次安倍政権で、更なる日豪関係の強化を期待したい。