国連グテーレス事務総長も、各国の渡航制限措置について「非常に不公正で、懲罰的であり、効果もない」 それに従って渡航制限解除した国でオミクロン株が蔓延したら責任とれるのだろうか?
WHOのテドロス事務局長が「この株を検出した南アフリカとボツワナは感謝されるべきであり、罰せられるべきではない」と、とんでもない発言をしたと思ったら、国連のグテーレス事務総長も「アフリカの人たちが極めて重要な保健科学情報を発見して世界と共有したのに、むしろ集団懲罰を受けるということがあってはいけない」と、渡航制限が南アフリカへの罰だと述べた。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長が、新型コロナウイルスの新たな変異株オミクロンの流行による各国の渡航制限を「不公正だ」と批判した。
グテーレス事務総長1日(現地時間)、米ニューヨーク国連本部でアフリカ連合(AU)-国連年次会議を終えた後、記者らに対し「ウイルスには国境がない。どちらか一つの国または地域を孤立させる渡航制限は非常に不公正で、懲罰的であり、効果もない」と述べた。
これはオミクロン株が初めて発見された南アフリカ共和国などアフリカ国家を対象に世界各国が導入した渡航制限を非難したのだ。
特にオミクロン株を発見して国際社会に報告した南アフリカはむしろ差別を受けているとし、強い不満を表している。
グテーレス事務総長は「アフリカの人たちが極めて重要な保健科学情報を発見して世界と共有したのに、むしろ集団懲罰を受けるということがあってはいけない」と強調した。
グテーレス事務総長はアフリカの人口の6%だけがワクチン接種を終えたという統計を提示しながら、アフリカを含むすべての国がワクチン製造能力を備えるようにすべきだと促した。
続いて「低いワクチン接種率とワクチンへの不公平な接近が重なれば、変異株の温床が作られるかもしれない」と警告した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/99b34c4a6ca4baf954c31c1354d90010cdaa0cea
こんな発言をして、もし、渡航制限を解除する国が出てきて、その国でオミクロン株が流行したとしたら、国連もWHOも責任が取れるのだろうか?
なお、テドロス氏に至っては「一律の渡航禁止では国際的な感染拡大を防ぐことはできず、人命や生活に大きな負担をかけることになる」と、各国の水際対策は無駄な事と受け取れる発言をしている。(参考)
とんでもない話だ。
また、WHOのライアン氏は以下のような意味不明の発言をしている。
世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は1日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の出現を受けて、日本が導入した外国人の新規入国を原則停止する措置について「ウイルスは国籍や滞在許可証を見るわけではない」と述べ、「疫学的に理解困難だ」と批判した。
ライアン氏は、ウイルス検査や入国後の隔離で、旅行者によるウイルス拡散の可能性を下げられると強調。自国民か否かで判断するような対応は「矛盾しており、公衆衛生上の観点からも論理的とはいえない」との見解を示した。
WHOは、渡航の一律禁止に関し「国際的な感染拡大を防げない上、人々の生活に多大な負担がかかる」と否定的な見解を示している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/451772cf046bff01f6c18b1f9cf892c10dfdf077
日本政府がもし、外国人の入国のみを禁止し、日本人の帰国者を受けいれるという判断をしたのならライアン氏の言っていることも頷けるが、日本政府は、外国人の新規入国を原則停止したほか、一日当たりの入国者数の上限を3500人程度に引き下げるなど、日本人の帰国者も対象にしており、さらに、12月末までの1か月間、日本に到着するすべての国際線で新たな予約を停止するように航空会社に要請した。(参考)これによって帰国できない日本人もいるのだ。「人々の生活に多大な負担がかかる」という意見はごもっともだが、ここまで抑え込んだ新型コロナの感染状況を再び悪化させては本当に経済が壊れてしまう。天秤にかけた結果、日本はコロナ対策を最優先にしたということだ。
そして、1カ月様子を見て徐々に緩和していくものとみられる。国際的には非難を浴びる措置かもしれないが、我々日本人からすれば、非常に理にかなっていて安心できる措置だ。
実際にどうか。空港の検疫で見つけたとはいえ、早くも2名のオミクロン株に感染した人が日本で確認されたではないか。国連やWHOのいうことを聞いていたら、年末までに日本でオミクロン株が蔓延するかもしれない。