安倍元総理発言で中国が嫌がらせ? 北京の日本大使館が開催予定のイベントに出席しないよう招待客に圧力
北京の日本大使館が開催を予定していたイベントが、安倍元総理が「台湾有事は日本有事」と発言した後、中国当局の圧力が原因で中止に追い込まれたと共同通信が報じた。
日本の関係者は安倍元総理の発言を受けた中国による「嫌がらせ」だと不信感を深めているようだ。
北京の日本大使館が今月開催予定だった日中交流イベントを巡り、安倍晋三元首相の「台湾有事」発言の後、中国当局が中国人招待客に出席しないよう圧力をかけていたことが21日、分かった。イベントは最終的に新型コロナウイルス対策を理由とする当局の要請で中止に追い込まれた。複数の関係筋が明らかにした。
安倍氏は1日、「台湾有事は日本有事」などと指摘。他の外国大使館では同時期に行事開催が許されており、日本の関係者は安倍氏の発言を受けた中国による「嫌がらせ」だと不信感を深めている。来年は国交正常化50年だが、今後の交流活動に影を落としそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/38bfca1d17485a228c04d6795faac72fe51c0f65
「中国当局が中国人招待客に出席しないよう圧力をかけていた」この辺がいかにも中国らしい。韓国が台湾のオードリー・タン氏をソウルで開かれる会合に招待して講演を予定しておきながら、当日朝にメールでキャンセルした件(参考)も、韓国にキャンセルするよう圧力をかけていたと思えてしまう。
このような嫌がらせを平気で行うのが中国だ。だから、日本政府も外交ボイコットを巡っては慎重にならざるを得ない。もちろん、人権問題で声を上げる重要性も政府はわかっているはずだ。実際に自民党の高市早苗政調会長や外交部会は声を大にして訴えている。
しかし、中国がこれまで行ってきた事を振り返ると、二の足を踏まざるを得ない現実がある。
2005年、小泉純一郎(当時)首相が靖国神社を参拝したことに反発して、中国で日本製品の不買運動が起こった。
2010年、尖閣諸島で中国人船長が海上警察に逮捕される事件では、閣僚級の交流中止、日系企業関係者の拘束などがあり、3ヶ月あまりにわたる実質的なレアアース対日禁輸措置が行われた。
最近では、台湾に対してパイナップルなどの農産物物の輸入規制を行い、オーストラリアが中国を非難すると石炭の輸入を停止した。こういう嫌がらせを平気でやるからたまったものではない。
今回は安倍元総理が政府の人間ではないから大々的な嫌がらせが出来なかったのかもしれないが、その影響力は無視できないと感じている証拠だ。